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2004.04.04

北朝鮮をめぐる政治家の動き

自民党の山崎拓前副総裁と平沢勝栄衆院議員が中国・大連を訪れ、北朝鮮の高官と会談をしてきたという。ひょっとすると大きな進展のきっかけになるかもしれない。そのときは、彼らは歴史に残る役割を果たしたことになるだろうが、今後の外交上、大きな禍根となりかねない行動ともいえる。

「極秘交渉だったので、政府や党に伝えなかった」と山崎氏らは言いながら、テレビが大連での姿を撮影している。
どう考えても、山崎氏か平沢氏がお気に入りの記者に事前に教えていたとしか思えない。人の命がかかっている国の重要な外交問題をなんと考えているのだろうか。

微妙な問題だから、政治家が本当に極秘で水面下の交渉をするのは当然のことだろうと思う。しかし、それはことがすべて解決した後に、明らかにするべきことだろう。どうして、進行中の重大な交渉を表にさらけ出してしまうのだろうか。

山崎氏が先の衆院選で敗れた古賀潤一郎衆院議員の学歴詐称疑惑の捜査が進められているという。古賀氏が逮捕されれば、当然補選となる。選挙間近と見られる状況で、山崎氏が功名心で北朝鮮との交渉に乗り出したといわれても仕方がない。山崎氏はこれまで北朝鮮問題に積極的であったわけではないのだから、なおのことだ。
かりに、小泉純一郎首相がこのことを事前に承知しているとすれば、深刻だろう。

また、平沢氏にも理解できない点がある。
平沢氏は超党派の国会議員でつくる拉致議連事務局長を務める人物で、昨年末にも北朝鮮と秘密交渉を行った。このときも、「交渉を混乱させる」「スタンドプレーだ」との批判を受けた。このため、拉致議連は、政府間交渉で問題解決を目指すことを決めた。自分自身が役員を務める組織の方針を根底から覆す行動をどうして取ったのだろうか。

しかも、平沢氏は大連に行ったときは現職の総務大臣政務官。公職に就く人が政府方針に反することをするなら、事前に辞職するのが筋だ。それに、国会開会中に国会議員が外国に行くときには届けが必要だし、無届けでも本会議場に姿を現さなければ、まわりから不審がられる。

そして、もっとも不思議なのは、大連から帰国した2日夜、平沢氏は平沼赳夫会長ら拉致議連役員と会談したが、その後に、テレビ朝日の深夜番組「虎の門」のゲスト司会者として出演していたことだ。
「無断で大連に行ったので、政務官を辞めて元気がなかったが、番組に出て元気が出てきた」などと間抜けなことを言っていたが、北朝鮮に関することは一言も言わなかった。バラエティ番組とはいえ、せっかくテレビに出るなら、なぜ国民に説明しようとしないのか。これまでテレビに出ては、いろいろなことを語っていた人がどうしたことだろうか。

さらに、不思議なのは、新聞によって、平沢氏が語ったとされることが違うことだ。「北朝鮮は今回の山崎氏との交渉でも、5人の被害者をいったん北に返せと言った」という記事と、「北朝鮮は5人を北に返せと言っていない」という記事の2種類がある。平沢氏本人の取材に基づく記事は「北に返せとは言っていない」となっているが、安倍幹事長ら平沢氏から話を聞いた人たちは「北に返せと言った」と語っているようだ。こうなると、平沢氏という人物を信用していいのかどうかという疑問もわいてくる。
この人は、田中真紀子前外相が騒がれた頃に、田中氏に近づいたり離れたりして、不可解だった。警察官僚だったから、頭のいい人なのだろうが、大衆迎合でテレビの露出だけを考えて行動しているのなら政界から去ってもらいたいものだ。

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小泉「ワタシが依頼したワケぢゃないんで、外交に当たらない。二元外交にはならない」 [続きを読む]

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